涙は代償になるものかなぁ…。


『涙の数だけ 強くなれるよ』…と歌っていたのは、
 
岡本真夜 の「TOMORROW」 1995年
 
 
『人は悲しみが多いほど 人には優しく出来るのだから』 …と歌っていたのは、
 
武田鉄矢 の「贈る言葉」 1979年

 
そして、昨日の歌
 
 
 
優しさ → 強さ → 美しさ
 
 
なんか、象徴的だな、って…*1
 
 
ぴんとこない。
 
 
そっか…。
 
 
それとは関係ないけど、
 
「1979+16=1995」
 
「1995+16=2011」
 
なんたる偶然?!
 
たまたま チョイスしたのが、
ぐうぜん そうだった だけでしょ♪♪
 
うん。まぁ、そうなんだけど。
 
なんとなくリリース年を添えて、書いてて気付いた。
 
気付いて、うわっ、って なった。
 
 
 
けど、「涙」でくくってイイの?
 
 
あー。
 
鉄矢のそれね。それは、そこでは「涙」とは歌ってないけれど。 
 
その前段で、
 
『悲しみこらえて微笑むよりも 涙かれるまで泣く方がいい』
 
と歌っているので。
 
そんなコトまでいったら、
「涙」を歌ってる曲なんて数多〜♪♪
 
まぁ、そうなんだろうけれど〜。
 
私にとって、象徴的な、すぐに思いついた曲のワン・ツーはこれだったのー。
 
‥まぁ、いいや‥。
 
 
 
 
そして、
このどれもが共に、人生の断絶を歌っていて、
 
既知を失い、未知に放り出されている。
 
その移行に際して、
 
涙を肯定的に価値付けて、
未知へと歩む将来の「担保」に見立てている。
 
う、うん。
 
〜のよね。


だけれども…、

 
「涙」ってのは、そんな、強さや優しさや美しさの対価として、
 
それを支払えば、相場的に相応の何かが手に入れられるようなもの
 
…じゃぁないよね。
 
 
 
医学的には、涙の治癒効果は認められていて、
(精神的にも、免疫系的にも)
 
困難を乗り越える一助には成ると思うから、
それを無駄だ〜とも、思わないけれど。
 
けどね。
 
それらは自身の成長によって得られるものであって、
涙はその指標にはなっても、涙そのものが成長を促す訳じゃない。
 
泣くほどの体験が成長を促しても、
 
無闇に泣いているだけじゃ、強くも美しくも優しくも成れない。
 
鉄矢先生には悪いけど、それこそ、これだってやっぱり
「■■者の 言い訳だから」〜なんじゃないかなぁ。
 
あげ足とり〜♪
 
 
もちろん、上記のそのどれもが、そんな意味で歌ってないのは判るよ。
 
裏付になり得る「涙」だけを 数えているんだーとは思うけどね。
 
思うんだけど…けどね。
 
 
 
そして、繰り返しになるけど、泣く事は良い事だと思うよ。
 
ことある毎に、どんどん泣けばいいと思う。
 
けど、
 
そこに見返りを求めてもしょうがない…とも思うの。
 
 
こんなに泣いた「のに」とか、これだけ泣いた「から」とか、
手に入れて然る「べきだ」とか、評価され「ねばならない」とか、
 
泣くほどの体験を科せば、強くなる「はず」だ とか。
 
そんなふうに思い始めちゃったら、不幸な事にしかならない*2
と、私は思うのね。
 
そういう心配が先に立っちゃうのが私。
 
だから、成長しない♪♪
 
今のこれとは それ‥関係ないと思うけど…。(T-T)

*1:かつての「男=強さ/女=優しさ」→「(強くて当たり前の男だから)優しさの有無が評価を分ける」→(優しいだけの男が弱い)→「ホントは男は弱い/じつは女は強い」→「女は強いが当たり前」→「(女側から)男も強くあれよ」→「(女は)強さの上に美しさも」…と変化。/ここで言う「美しさ」は、ルックスの問題じゃないとは思うんだけどね。生き様というか芯の強さというか、ブレの無い態度というか…。迷いの無さというか。強いだけでは見苦しいというか。そんな。

*2:自分で自分を追い込んで、自分で勝手に苦しんで、成果が出ない時、見返りを与えないこの世を恨んだり理不尽だと嘆いたり、自分の苦境に気付かない周囲の人間を見下したりしてね。…そんなんに 人は なっちゃいがち。/それに加えて、たとえそこを乗り越えたとしても、「人は悲しみが多」くとも、自尊心の無い者ならば、自分が乗り越えられた事なんだから、誰でも乗り越えて当然だ…と考え、周囲の人間に対し、冷たく厳しく突き放す。お前ならもっと簡単にやれる「はず」だ! …と。どんなに「悲しみが多」くとも、「他人に優しく」はあれない。しかし、自分に自尊心があってこそ、自分が苦しんだような事を 他人にも見出した時、自分「でさえ」苦しんだんだ…この子はもっと辛いだろう…と、優しくあれるようになる。「他者を尊重する」という考えの アンビバレントな側面。「強く」ないと「優しく」はあれない。「優しさ」は「強さ」である。そんな「優しさ」が「美しい」。