「君の知らない物語」…今更だけど【化物語】

先日軽くコメントしようとして、そこでは特に何も言えなくて…、
でも、ちょっと思う所もあって、その思いを少し留めておきたくて、
ここで少し書いてみようと思う。「化物語」について。…すごく今更だけど。
 
また、ちょうどこのブログを書き始めた頃に、
クライマックスを観てた…という意味からは、
思い出深い作品なんですよね。
 
 
まず、

化物語エンディングソング「君の知らない物語」から。

曲も好いし、歌唱力もあるし、
そこで歌われる視覚描写も引き込まれる感じがする。
 
そして物語のクライマックスで、
この曲がとても効果的に使われていて、感情が揺さぶられた。
 
巧い。
 
 
でも…、
よくよく歌詞を聴くと、ちょっと変なんだよね。
 
この失恋ソング。
 

 
失恋ソングなんだよね。これ。 それが、
ハッピーエンドっぽいクライマックスを盛り立てている矛盾。
 
星空を見せる主従がが、歌とアニメで逆転していることと、
結論の意味が対偶的に入れ替えてあるのかな…?
 
 
この歌、私的に要約すると、
「オタクに恋する にわかオタク少女 の失恋」を歌っている。
 
この歌では、そのオタクは天文として歌われているんだけど、
その天文の部分は、アキバ時代にオタク評価の高かった作品としては、
オタク全般に置き換えて読み取れる構図だとも思うのよね。これ。
 
でも、
 
結局、そのオタクくんはフラれているんだよね。
一方的に、心の中だけの自己完結で。
 
それでいいの? それがいいの? (…と世の支持者に対して)
 
 
 
この歌を、全体で三部に分けると、
 
一幕は、
無邪気に恋してる少女が告白を決意してドキドキしているとこ。
心躍りながらも、不安と期待で揺れてる感じがとても好い。
 
二幕は、
思い人のオタクさに壁を感じ、その恋を諦める結論を出す。
全部一方的な独り相撲なんだけど、とても切ない。
 
三幕は、
上記の一、二幕が、遠い過去の美しい思い出だと明かしている。
『二度と戻れない』『夜を越えて 遠い思い出』
全体的に自分を俯瞰して見てる感じなのは、そのためなのかな。
 
 
タイトルの「君の知らない物語」および
歌詞中の『君の知らない 私だけの秘密』ってのがコレになるのね。
 
 
 
でも‥、
 
男の子の立場からは、告白もされることもなくフラれてるのよね。
告白してたら、上手くいってた可能性も無くはないと思うのよね、
このシチュエーション。
…男から夜のイベントに誘っているんだから(仲間全体に対してだけど)。
 
で、
『真実は残酷だ』って、それを「真実」にしてるのは、自分自身なんじゃないのよ
…って。
 
 
 
あと、
 
夏の大三角が見つけられない程度の女を にわかオタクと呼ぶのもアレだけど、
そういう人を そうと知って憧れて、好きになっているだろうから、
オタクになろうとは思った瞬間があるんじゃないかな? この歌の中の娘は。
…ってんで、先の「要約」では、あえて ああ書いてみた。
 
結局は、自分から身を退いているんだけど。
 
 
歌詞の話はココまで。作品との関連は後日に続く。